本家VTも貸株をしている
楽天・バンガード・ファンドが貸株を始めました。
dice.hatenadiary.jp
実は本家VTも貸株をしていることに気づきましたので、この記事でとりあげます。
バンガード日本法人から情報の開示を引き継いだTeneo Partnersのウェブページで、全世界株式ETFであるVT (Vanguard Total World Stock ETF)の日本語版運用報告書(全体版)をダウンロードできます。
要点を抜粋します。
項目 | 千米ドル | ページ |
ファンドの純資産総額 | 12,121,578 | 10 |
---|---|---|
貸付有価証券の時価総額 | 103,379 | 18 |
貸付有価証券に係る受取担保額 | 111,179 | 18 |
貸付有価証券による収益 | 5,010 | 21 |
いずれも2019年10月末現在
純資産総額の0.9%を貸し付けています。また、担保は貸付額より多いです。
26ページに貸株の取引について詳しく説明されているので、引用します。
貸付有価証券:当ファンドは、追加収益を得るために、適格機関投資家に有価証券を貸し付けている。有価証券貸付は、随時当ファンドによる解約が可能であり、貸し付けられた有価証券の市場価格と少なくとも同等の担保によって常に保全されることが求められる。日次の時価の変動により、貸付有価証券の価値が受入れ担保価値を上下することになる。この場合、担保は調整され、翌営業日の市場が開く前に決済される。ファンドは、事前に承認された多様なカウンターパーティーのグループとだけ貸付有価証券取引を締結することや、その財務体質のモニタリング、カウンターパーティーとのマスター貸付有価証券契約の締結などにより、カウンターパーティー・リスクを緩和している。マスター貸付有価証券契約により、カウンターパーティーのデフォルト(倒産を含む)の際に、ファンドは当該借手に対する貸し付けを終了し、未払金の純額を決定し、当ファンドに対する未払金の純額を上限として、保有担保を売却または留保することができる。ただし、かかる行動は法的手続きの対象となることがある。担保はカウンターパーティー・リスクを軽減するが、デフォルトの場合は、当ファンドは貸し付けた有価証券の回収が遅延したり、費用がかかることがある。当ファンドは、有価証券貸付期間中、受領した現金担保をVanguard Market Liquidity Fundに投資し、担保の返済について債務を純資産計算書に計上している。貸付有価証券による収益は、借手に請求される手数料および現金担保による収益から貸付関連費用を控除したものを表している。貸付期間中、当ファンドは貸付有価証券に対して、または貸付有価証券に関連して行われたすべての分配金に対する権利を有する。
ちなみに、VTI、VWO、VYMも貸株をしています。
貸株って広く行われているんですね。また一つ勉強になりました。
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