dice play

インデックスファンド、米国ETFを中心に、日米の個別株にもちょこちょこ投資(サイコロ遊び)をしています。

短期米国国債ETF:CLIPとSHVの違い

 

2023年9月よりSBI証券「グローバルX 米国T-Bill 1-3か月 ETF」(CLIP)が取引できるようになりました。CLIPはTreasury Bills(米国政府が発行する償還期限が1年以内の割引債*1)に投資するETFです。連動目標となる指数はSolactive 1-3 month US T-Bill Index、経費率は0.07%です。

 

CLIPに似たETF「iシェアーズ 米国短期国債 ETF」(SHV)があります。連動目標はICE Short US Treasury Securities Index、経費率は0.16%。

SHVはTreasury Billsだけでなく、償還まで1年を切ったTreasury Notes(2・3・5・7・10年物の利付債)にも投資します。SHVの構成銘柄を見ると、2019年8月末時点では純資産の約3割がT-Bills、約7割がT-Notesでしたが、2023年10月13日時点ではT-Billsが98%も占めており、CLIPと似通っています。

CLIPを運用しているGlobal X社は、他社のETFが採用している指数よりも銘柄を絞った別の指数を使うことで経費率を安くしている印象があります。ブラックロックPFFとGlobal XのPFFDがそういう関係です。

CLIPは2023年6月に上場された新しいETFです。もし政策金利(翌日物金利)が低かったコロナ禍前にCLIPがあったとしたら、誰も見向きもしなかったと思います。5%を超えている現状を捉えたETFと言えるでしょう。政策金利が将来どうなるかは知りませんが、もし昔のように0%近くにへばりつくようになったら、CLIPは忘れ去られてしまうかもしれません。

下図の上段ローソク線はCLIPの分配金再投資価格、上段折れ線はSHVの分配金再投資価格、下段はアメリカの政策金利(誘導目標の上限)です。

CLIPとSHVの分配金再投資価格の推移

CLIPの価格が飛んでいるのが気になるところです。新しいETFなので出来高が少ないのかもしれません。成行注文は避けたほうが無難でしょう。

SHVのほうがCLIPより捕捉範囲が広いと先ほど説明しましたが、上図の通り、値動きにほとんど差はありません。

 

下図の上段はSHVの設定来の分配金再投資価格、下段は政策金利(実効)です。政策金利が動く局面でSHVに値動きが生じます。

SHV分配金再投資価格及び政策金利(実効)

債券ETFのまとめ図をこれまで作ってきましたが、CLIPの取扱開始を受けて、CLIPを追記、SHVを修正しました。

債券ETFのまとめ(米国ETF

CLIPに関心のある投資家は短期の社債に投資する「JPMorgan Ultra-Short Income ETF」(JPST)にも関心があるかもしれません。

 

 

 

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