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インデックスファンド、米国ETFを中心に、日米の個別株にもちょこちょこ投資(サイコロ遊び)をしています。

債券価格に底打ちの兆し? 楽天全世界債券の第4期運用報告書を見る

 

楽天・全世界債券インデックス(為替ヘッジ)ファンド(愛称:楽天全世界債券)の第4期運用報告書が公開されましたので、当ファンドの状況を見ていきます。

www.rakuten-toushin.co.jp

 

楽天全世界債券」はブルームバーグ・グローバル総合浮動調整インデックス(円ヘッジベース)への連動を目指すインデックスファンドです。

この指数は世界の投資適格債券を対象とします。
海外の社債を含むインデックスファンドは日本では希少です。
地方自治体(東京都庁など)、国際機関(EUなど)、投資適格社債トヨタなど)、MBSは含まれますが、投機的格付けの社債やハイブリッド証券(クレディスイスで話題のAT1債など)は含まれないという理解でいます。

Vanguard Global Bond Index Fund Institutional Plus JPY Hedged Acc (VAGPJPH)を買うだけのファンドです。

BNDとBNDXをおおよそ4:6の比率で買い、同額をドル売り円買いのFX取引をすれば「楽天全世界債券」を模倣できますが、手間がかかります。

 

2023年3月末現在のポートフォリオを見てみます。
国別比率ではアメリカが4割超を占めています。

楽天全世界債券の国別比率(2023年3月末現在)

 

満期までの残存年数は1-5年が4割、5-10年が3割、10年以上が3割です。

楽天全世界債券の残存年数(2023年3月末現在)

 

発行体別の比率は国債が5割、社債が2割となっています。

楽天全世界債券の発行体別比率(2023年3月末現在)

 

過去の月報から収集した、最終利回りとクーポンの推移は以下の通り。

楽天全世界債券の最終利回りとクーポン

ファンドの設定当初(2019年)から3年間は、政策金利(ごく短期の債券の金利)が低く抑えられていたため、最終利回り(まだ満期になっていない債券を市場で売買するときの価格を考慮した利回り)がクーポン(発行時の利回り)を下回る状態が続いており、債券が高値で取引されていました。
しかし、世界的な物価の高騰への対応として、2022年から政策金利が上げられたため、最終利回りは急上昇(債券価格は下落)するとともに、ここ半年クーポンがじわじわ上がり気味です。

最終利回りは2022年11月が天井で、以来下がっています。そのため、債券価格は底打ちしたのではないかと思っています。しかし、基準価額は11月以降横ばいで推移しています。

最終利回りに平均デュレーション金利感応度)を乗じると、最終利回りが直ちに0%になるという極端な状況で債券価格がいくら上がるかを算出でき、この値がこのファンドの基準価額の天井(これ以上は上がらない水準)という仮説を私は思っています。(間違っているかも)
2023年3月末の基準価額は9千円で、天井はその26%上の1万1千円あたりかなとみています。
26%の上昇では飽き足らない人は株式など他の資産に投資したほうがいいと思います。
(私自身、株式が投資の主軸で、債券はちょっと持っているに過ぎません。)

楽天全世界債券の基準価額と天井

 

第4期(2022-2023年)の総経費率は0.26%でした。
前期は0.23%でしたので、若干増加していますが、端数処理か口数の増減によるものと思われ、誤差の範囲と考えています。
第1期の経費率は0.40%と高かったのですが、第2期以降は0.25%前後に落ち着いています。

楽天全世界債券の総経費率

 

10億口を下回る場合は繰上償還の可能性があると目論見書に書かれており、第4期末現在で5億口しかありません。

 

 

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