SBIアセットマネジメントが「SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」(以下、SBI VTI)と「SBI・V・米国高配当株式インデックス・ファンド」(以下、SBI VYM)を新設します。
低コストインデックスファンド「SBI・Vシリーズ」の新設および新ファンド募集開始のお知らせ(SBI証券)- PR情報|SBIホールディングス
ニュースの概要
SBI VTIはバンガードが運用する「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)」を実質的な主要投資対象とします。
SBI VYMは「バンガード・米国高配当株式ETF(VYM)」を実質的な主要投資対象とします。
楽天投信の「楽天・全米株式インデックス・ファンド」(以下、楽天VTI)と「楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド」(以下、楽天VYM)と、安値競争で真っ向から勝負を挑みます。
年間の費用(税込み)の比較表を示します。
(SBIと楽天の列は実質的な投資対象であるバンガードETFの経費率を除きます。)
投資対象 | ETF | バンガード | SBI・Vシリーズ | 楽天・バンガードシリーズ |
全米株式 | VTI | 0.03% | 0.0638% | 0.132% |
---|---|---|---|---|
米国高配当株式 | VYM | 0.06% | 0.0638% | 0.132% |
筆者の感想
SBIがまさかのシリーズ化
「SBI・バンガード・S&P500 インデックス・ファンド」が「SBI・V・S&P500 インデックス・ファンド」に改称することが5月26日に発表されたばかりです。
改称の理由は「バンガード社の日本ビジネスからの撤退に伴い、バンガードが保有する商標の継続利用が困難になるため。 」でした。
「SBI・バンガード・S&P500 インデックス・ファンド(愛称:SBI・バンガード・S&P500)」名称変更予定のお知らせ
これで、バンガードのETFを買うだけのファンドを新設することはないだろうなと思っていたのですが、良い意味での驚きでした。
それにしても「V」って、暗号みたいな名前です。
楽天投信は追随するか
楽天VTIは2,738億円、楽天VYMは47億円の純資産を持ちます(2021年5月28日現在)。
楽天VTIは楽天・バンガード・ファンドの中で最も純資産を集めています。
SBIにここまで露骨にやられると、楽天は悩ましいでしょうね。
投資対象は魅力的に感じない
私は全世界株式インデックスファンドを支持しているので、投資対象がアメリカに限定されているというだけで食指が動かない(ファンドを買いたいと思わない)のですが、アメリカ株が今一番人気がある(純資産を集めている)ので、売れるでしょうね。
しかし、楽天・バンガードと全く同じなので、二番煎じ感が否めません。
別のETFを投資対象にしたファンドを組成したほうが、多様な機会を個人投資家に与えられて良いことだと思います。
例えば、配当に着目するなら、「バンガード米国増配株式ETF」(VIG)も面白いと思います。
楽天VYMは楽天VTIに比べると全然資金を集められていませんし。
ここ最近バリュー株が盛り返してきているので、「バンガードS&P500グロースETF」(VOOG)と「バンガードS&P500バリューETF」(VOOV)をセットで売り出すのも面白いと思います。
上の図はVOOGの価格をVOOVで割り算して求めた、グロース株とバリュー株の相対パフォーマンスを表しています。
上がるとグロース株優位、下がるとバリュー株優位になります。
去年9月ごろに転換点を迎えたような気がしています。
2021年6月17日(木)20:00~21:00にオンラインミーティングを開催するらしいです。
申込フォーマットに質問欄があるので、何かあれば書いておくと答えていただけるかもしれません。
go.sbisec.co.jp
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