2024年~2025年にかけての年末年始はお仕事によっては9連休になり、たくさんの人たちが海外に旅に出かける見込みです。海外での病気・けがの治療費は日本より高額なので、海外旅行傷害保険をかける方が多いと思います。ただ、保険をかけたつもりがそうでなかったという落とし穴がありますので、要注意です。
目次
旅行前に治療を始めた病気・けがに保険は適用されない
有料の保険でもクレジットカードに附帯する保険でも、旅行に出発する前に治療を始めた病気・けがは原則として補償の対象外です。
例えば、損保ジャパンの「新・海外旅行保険【off!(オフ)】」では、出発前からかぜをひいていても保険を契約できるが、かぜの治療費用は支払わないと書いてあります。(加入と補償の違いに注意)
持病の特約
旅行前からの病気に保険を適用するには、追加料金を払って応急治療・救援費用特約を付ける必要があります。
この特約を付けられる保険はたいていパンフレットなどで「持病でもOK」などとうたっています。
持病というと糖尿病のような慢性疾患のイメージがありますが、かぜのような一過性の病気も出発前に治療を始めていれば持病とみなされるようです。
対面窓口で契約する保険ではこの特約を付けられることが多いようです。
オンラインで契約できる保険はこの特約を付けられないことが多いです。ネットで契約できるのは、Ji傷害火災保険のt@biho PRIMEくらいしか見つかりませんでした。t@biho PRIMEの責任開始前疾病の補償費用は300万円が限度です。現地で発症した病気と比べると補償額は少ないです。
クレカ付帯保険は疾病死亡が対象外
クレカ付帯保険において、けがによる死亡保険金はおりますが、病気による死亡保険金はおりません。
例えば、ジャックスカードに付帯する海外旅行保険のページを見ると、「傷害死亡」という補償項目はありますが、「疾病死亡」という項目はありません。
もっとも、若ければ死亡の確率はかなり低いので、疾病死亡補償が重要かどうかは人によります。
公的保険の利用
民間保険の対象外となると、公的保険を使うことになります。
けがや病気に関しては、海外療養費制度で治療費の一部が補償されます。治療したけがや病気が日本ではいくらかかるかを計算し、その7割が補償されます。例えば、海外で150万円の治療費を支払い、日本では100万円で治療できる場合、70万円が補償されることになります。(つまり、払った治療費の約47%が補償されます。)
治療費は現地で全額支払う必要があります。クレカが使える医院であればいいのですが、現金のみの医院だと現金の工面が大変ですし、現金を盗まれるリスクもあります。
死亡に関しては、遺族年金があります。
まとめ
保険をかけたつもりで実はかかっていなかったという事例がほかにもあるかもしれませんが、少なくとも私が知っている落とし穴を説明しました。
とかく何が補償されるかに注意がいきがちですが、何が補償されないかにも注意が必要です。
契約時に保険の説明書を一応読んでいるはずなのですが、何が適用対象外なのか理解できないということが往々にしてありますので、実際に保険を使うときになって初めて気づくことも残念ながらあるでしょう。
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