dice play

インデックスファンド、米国ETFを中心に、日米の個別株にもちょこちょこ投資(サイコロ遊び)をしています。

シン・NISA決定で、奇数月分配型投信が流行?

 

2023年3月28日に法改正案が成立し、2024年からのNISA制度(以下、シン・NISA)の大改訂が確定しました。

www.nikkei.com

非常に柔軟になり、素晴らしい改良です。制度の概要はこちら。

www.fsa.go.jp

毎月分配型投信はシン・NISAで買えないため、今後廃れていくと思います。
しかし、奇数月分配型投信は流行すると思います。

 

投信保有者の半分が60代以上という調査結果があります。*1
投信保有者は年金受給世代が多いのです。
年金支給日は偶数月15日です。
そうすると、奇数月15日に分配する投信があると便利と考える投信保有者が一定数いると思われます。
そして、奇数月分配ならシン・NISAでも購入可能。

証券会社で資産運用するならETFや高配当株という選択肢もありますが、銀行だと投信一択となります。

そこで、ウエルスアドバイザー(旧モーニングスター)で、隔月決算、分配金利回り2.5%以上という条件で投信の検索をかけると43件見つかりました。
この中で、目についたのが以下の投信です。

  • 野村 ターゲットインカムファンド(年3%目標分配型)/(年6%目標払出型) 『愛称 : マイ・ロングライフ』
  • 人生100年時代・世界分散F(3%目標受取型)/(6%目標受取型)
  • 人生100年応援ファンド(おもいっきり受取)/(ちょっぴり受取)

分配金利回りを予め示しておくタイプのファンドです。

私は勤労世代なので、これらのファンドに興味はありません。
しかし、投信全体でみれば、奇数月15日に定率で分配金を出すファンドが今後流行るだろうなと思います。
純資産総額ランキングの上位にこうしたファンドがずらっと並ぶ未来が想像できます。

金融庁としては面白くないだろうと思います。
ただ、「顧客本位に考えた結果、分配金を年金の足しにしたいというニーズにこたえた。」と金融業界は言えるわけで、
奇数月分配を顧客本位でないと批判はしにくいでしょう。
FIRE*2の4%ルールにも通じる考え方ですし。
そうすると、運用の中身が適切かどうかが評価軸になります。

分配金を頻繁に出してもなお、基準価額が少なくとも横ばい、できれば右肩上がりのファンドである必要があります。
基準価額が右肩下がりのファンドは、分配金が元本の払い戻しにすぎないので、ダメです。

 

シン・NISAの上限は1,800万円ですが、成長投資枠の上限は1,200万円です。
つみたてNISA(シン・NISAのつみたて投資枠)のアクティブ型投信の要件に当てはまる隔月分配型投信は今のところなさそうです。
東証マネ部の記事に要件がいろいろと書いてあるのですが、購入時手数料無料などの条件がネックになっています。
ただ、少し条件を緩くして、隔月決算、運用年数5年以上、償還期間20年以上、純資産総額50億円以上とすると、14ファンドが該当します。
商品性を改善して、つみたて投資枠を狙いにいく勇気のある運用会社は現れるのでしょうか。

 

最後に、奇数月定率分配型投信はシン・NISAの「論理的に正しい唯一の活用法」とは全く違います。

media.rakuten-sec.net

 

 

 

ブログランキングに参加しています。下のバナーを押して応援いただけるとありがたいです。(バナーを押すとブログランキングに飛びます。)

にほんブログ村 株ブログへ
にほんブログ村


金融・投資ランキング