株式指数の捕捉範囲
インデックスファンドを選ぶときに気になるのが、何に投資するのかです。
MSCIとFTSEの株価指数は以下の分類の組み合わせで構成されています。
地域: 先進国・新興国・フロンティア国
規模: 大型・中型・小型・超小型
どの指数が株式市場のどれくらいの規模を占めているのかまとめたのが、次の図です。(2020年6月現在)
細かく説明していきます。
日本から買える商品で最も幅広い株式市場を捉えるのが、米国ETFであるVanguard Total World Stock ETF (VT)または国内籍投資信託の「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」です。これらの商品が連動を目指す指数はFTSE Global All Cap Indexです。この指数は先進国と新興国の大中小型株を対象としており、世界の上場株式の時価総額(54兆米ドル)の約98%を捕捉しています。銘柄数は1万5千。
次に捕捉範囲が広い商品は米国ETFであるiShares MSCI ACWI ETF (ACWI)または国内籍投資信託の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」です。これらの投信のベンチマークはMSCI ACWI Indexです。この指数は先進国と新興国の大中型株を対象としており、世界の上場株式の約88%を捕捉しています。(3千銘柄)
海外先進国株式インデックスファンドでよく使われるベンチマークはMSCI Kokusai Indexで、日本を除く先進国の大中型株を対象とし、時価総額で世界の約54%を占めます。(1千銘柄)
新興国株式インデックスファンドでよく使われるベンチマークはMSCI Emerging Markets Indexで、新興国の大中型株を対象とし、時価総額で世界の約11%を占めます。(1千銘柄)
国内株式インデックスファンドでよく使われるベンチマークはTOPIXで、これは時価総額で世界の約6%を占めます。(2千銘柄)ちなみにMSCI Japan Indexは約3百銘柄で、世界の約6%です。
アメリカ株式インデックスファンドでよく使われるベンチマークはS&P500で、これは時価総額で世界の約50%を占めます。(約5百銘柄)めったに使われないもののMSCI USA Indexという指数があり、約6百銘柄、世界の約50%です。
TOPIXとS&P500はMSCIの指数ではありませんが、規模感はMSCI JapanやMSCI USAと近いです。
小型株に投資するには、国内籍投資信託の「EXE-i グローバル中小型株式ファンド」か、それが投資しているVanguard Small Cap ETF (VB)かVanguard FTSE All-World ex-US Small-Cap ETF (VSS)があります。