暗号資産でTradingViewの料金を支払ってみた体験を記します。
目次
- TradingViewとは
- Step 1 相手の受け入れ可能な暗号資産を確認する
- Step 2 自分の口座から送付できる暗号資産を確認する
- Step 3 送付手数料を確認する
- Step 4 TradingViewで注文する
- Step 5 bitFlyerで外部アドレスを登録する
- Step 6 登録済みのアドレスに暗号資産を送付する
- まとめ
TradingViewとは
TradingViewはブラウザで株価チャートを描画するサイトです。かなりきれいなチャートです。チャートを見るだけなら、会員登録は不要です。よく見る銘柄を登録するには、無料会員登録で十分です。広告を消したい、もっと高度な機能を使いたい場合には、有料会員登録が必要です。
Step 1 相手の受け入れ可能な暗号資産を確認する
TradingViewで支払い可能な暗号資産は、
BTC、ETH、BCH、LTC、DOGE、USDC、 DAI、またはUSDTです。
暗号資産での支払いは可能ですか? — TradingView
購入画面にも書いてあるのですが、
「異なるネットワーク経由で資金が送金された場合、支払われたお金が失われることになりますのでご注意ください。」
と、ゾッとする一文が書いてあります。
決済システムを提供しているcoinbaseに詳細が書いてあります。
Supported assets and unsupported crypto recovery | Coinbase Help
イーサリアム関係の暗号資産のうち、Coinbaseが受け取れる種類は限られると書いてあります。ポリゴンは受け取れないと書いてあります。(誤って送付すると、回収不能ということだと思います。)
Step 2 自分の口座から送付できる暗号資産を確認する
私はbitFlyerを使っており、bitFlyerで扱っているすべての暗号資産(BTC、ETH、ETC、LTC、BCH、MONA、LSK、XRP、BAT、XLM、XEM、XTZ、DOT、LINK、XYM、MATIC、MKR)を外部へ送付できます。
TradingViewが受け取れる種類を考慮すると、
BTC、ETH、BCH、LTCの4択となります。
Step 3 送付手数料を確認する
前回の記事を参照してください。
手数料率の安いBCH、LTCをまず試して、だめだったらBTC、ETHを使うことにしました。
Step 4 TradingViewで注文する
TradingViewで注文を出します。ちょうど年に一回のBlack Friday Saleの時期(2022年11月21~26日)にあたり、大幅に値引きされていました。
名前と住所を入力して、「購入を完了する」ボタンを押すと、Coinbaseの決済ページに飛ばされます。
Coinbaseの口座を持っている場合はログインします。私は持っていないので、暗号資産のボタンを押して、アドレスと金額を表示させます。
Step 5 bitFlyerで外部アドレスを登録する
bitFlyerにログイン
入出金>ビットコイン>送付
「アドレスを登録」を押す。
2段階認証に入ります。携帯電話にSNSが送られます。使い捨ての認証コードを入力すると、アドレスの入力欄に遷移します。
ラベルとアドレスを入力して、次へ。
ラベルは自分がわかりやすい名前を入れます。(私はTradingViewとしました。)
アドレスはCoinbaseの決済画面に表示されているものを正確に転記します。(手入力は間違えやすいのでやめたほうがいいでしょう。)
次に、受取人の情報を入力します。これは2022年に導入された「トラベルルール」という規制によるものです。
自分で受取人の情報を調べて入力しないといけないので、かなりめんどくさいです。
インターネットバンキングで円預金を振り込む場合、口座番号を入力すると名義人の名前が自動で表示され、それを目視で確認するだけでいいのと比べると、相当煩雑です。しかも、暗号資産の送付の場合、相手の情報がわかりやすく書いてあるとは限らないため、煩雑さに拍車がかかっています。
私はこのように入力しました。正しいかどうかはわかりません。
海外の法人のフリガナを入力させるのはナンセンスだと思うのですが、必須入力項目となっています。
TradingViewはアメリカのオハイオ州の企業(これを調べるのにもまあまあ時間がかかった。)なので、「送付先の国地域」はアメリカとしました。
LTC、BCHだと「アドレスが正しくありません。」と表示され、次の段階に進めませんでした。
調べたところ、LTCの場合はCoinbaseがsegwitなるものに対応している一方で、bitFlyerが対応していないことが原因だとわかりました。
取引所からLitecoinが送金できない場合 - Ginco
BCHの原因は不明ですが、似たような理由でしょう。
正直なところ、受取人の情報を入力する前にアドレスのチェックをやってもらいたいところです。
結局BTCのアドレスを登録しました。(ETHは未確認)
Step 6 登録済みのアドレスに暗号資産を送付する
先ほど登録した外部アドレスを選択し、Coinbaseの決済画面に出ている暗号資産の数量を正確に転記して、暗号資産の送付の指示をbitFlyerに出します。
口座残高と手数料を含めた総額が表示されるので、残高不足なら、販売所・取引所で暗号資産を購入します。
数分でCoinbaseに決済完了画面が出て、ホッとしました。暗号資産を送ったけど、相手が受け取れず、回収不能になるという最悪のケースを避けられたので。
買い物時点の暗号資産の価格が暗号資産の平均取得単価より高い場合、雑所得として所得税が発生することに注意が必要です。逆に、買い物時点の暗号資産の価格が平均取得単価より低い場合は、損失が出たとみなして年内に生じた雑所得から損失額を引くことができます。
暗号資産が回収不能にならないようにするにはどうすればよいかを調べたり、TradingView社の所在地を調べたり、使えるはずのLTCとBCHが使えない理由を調べたりするのにかなり時間をとられ、2時間近くかかりました。
また、結局BTCを使ったので、bitFlyerの送付手数料が高くついたのも事実です。手数料率は5.9%にもなりました。
TradingViewの支払い手段としては他にクレジットカードとPayPalがあり、それらのほうが圧倒的に良いのが現実です。手数料がかかりません。クレカ決済ならポイントをゲットできます。また、使い慣れているので、5分で終わらせられたと思います。
まとめ
TradingViewの料金をbitFlyerの暗号資産で支払ってみました。
BTC、ETH、BCH、LTCの4種類が使えるはずでしたが、BCH、LTCはつかえませんでした。
前回の記事でも指摘した通り、1万円程度の送金でBTC、ETHを使うと手数料が割高です。
また、トラベルルールに対応するために、受取人の情報を調べて入力する必要があるのも煩雑です。
TradingViewの支払い手段としてはクレジットカードとPayPalがあるので、それらを使ったほうがスマートです。
(暗号資産で買い物をする方法をさんざん紹介しておいて、オチが暗号資産じゃなくてクレカを使ったほうがいいというのは、自分としても苦笑いするしかないです。)
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