証券口座は複数持つと良い
とある証券会社のアンケートで、どのようなサービスがあれば他社での取引を自社に一本化したいと思うか、という設問がありました。
私はどんな魅力的なサービスがあっても証券口座を一本化するのは得策ではないと考えています。
他社より良いサービスを提供しようという意気込みは高く評価します。
しかし、リスク分散の観点では、証券口座を複数持ったほうがよいと考えています。
最大のリスクはシステム障害です。
今月auの通信障害でスマホから電話やネットにつなげない状態が2、3日続きました*1。昨年は全国あちこちのみずほ銀行のATMがキャッシュカードを飲み込むこともありました。2020年には東証が機器の故障により丸一日取引を停止しました*2。
こうしたことを踏まえると、システム障害はよくあるものだという心がけが必要です。
ある証券会社がシステム障害を起こしても、システムが正常に稼働している別の証券会社に口座を持っていれば、そちらで取引ができるかもしれません。
決してアンケートをとった証券会社のシステムが不安定だという意味ではありません。
第二のリスクは、証券会社の破綻です。
こちらはシステム障害に比べると起きる確率の低いリスクだと思います。証券会社は顧客の資産と会社の資産を別々に管理しているため、もし証券会社が破綻しても顧客の資産は返ってくるのが原則です。しかし、証券会社が分別管理を怠っていたという最悪のケースでは、投資者保護基金により一人一社につき1000万円まで補償されます。(そんなずさんな証券会社はないと信じたいですが。)
投資者保護基金│初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券
2、3社の証券会社に口座を持っておけば相応にリスク分散できると思います。
口座維持手数料のかからない証券会社を選べば、分散による出費はありません。
なお、銀行も類似の制度があり、銀行預金は一人一行1000万円まで補償されます。
V.預金者の保護 [4]|知るぽると
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