タカラレーベン・インフラ投資法人(以下、9281)が東証インフラファンド市場から抜ける見込みとなりました。
9281は日本初のインフラファンドです。9281は国内に多数の太陽光発電所を保有し、売電収入を投資家に分配する仕組みになっています。
このたび、9281を非上場化するために公開買い付け(TOB)が実施されると発表されました。
私の投資スタンス
東証インフラファンド市場は、日本国内のインフラ(社会基盤施設)への投資ができる市場です。インフラファンドはJ-REITと似ています。現状、太陽光発電を行うファンドのみが上場しています。
全世界株式指数*1でも対象としていないニッチな市場です。SBI証券では東証インフラファンド指数に連動する投資信託を取り扱っていません。
分散投資を極め、かつ環境に配慮した投資をしたいと思い、タカラレーベン・インフラ投資法人(9281)を保有していました。
今回のTOBへの対応としては、三通り考えられます。
(1)市場で売却
(2)SMBC日興証券でTOBに応募
(3)放置し続けて、現金化されるのを待つ
以下の記事はNTTドコモのTOBの場合の解説記事ですが、9281にもおおむね当てはまると思います。それぞれの対応によって所得税の申告がどうなるか解説があり、参考になります。
私はSBI証券の一般NISAで9281を保有し、SMBC日興証券の口座をもっていない状況でした。
(2)の場合、SMBC日興証券に特定口座を開設、SBI証券にて9281を一般NISA口座から特定口座に払い出し、SBI証券からSMBC日興証券に移管、TOB応募、と4段階の手順を踏むことになり、煩雑です。
(3)は所得税の扱いがややこしくなりそうです。
よって、(1)市場で売却、を選択しました。
市場での取引価格はTOB価格(127,000円)を下回っています。(2)と(3)だとTOB価格で確実に買い取ってくれます。煩雑な手続きを避ける手間賃だと割り切りました。
投資成果は以下の通りでした。
値上がり益:+5%
利益分配金:+25%
合計:+30%(年率換算+6%)
発電量を投資口数で割って、自分の持ち分をかけ算することで、私の貢献度を測定すると、
2,874kWhでした。
自分の消費した電力は賄えませんでしたが、再エネ賦課金は回収できたことになります。
まずまずの成果だったと思います。
固定価格買取制度は再生可能エネルギーの売電開始から20年は買取価格が固定されるため、9281を20年は持つつもりでいました。
しかし、上場廃止により、そうなりませんでした。
一般NISA口座で5年目の保有であり、ロールオーバーするかどうかそろそろ考える時期に来ていたところで上場廃止となりました。
引き続き太陽光発電のオーナーであり続けたいと思いますので、売却額で別のインフラファンドを買いたいと思います。
上場廃止リスクを考慮し、一般NISA口座ではなく特定口座で保有します。
他のインフラファンドへ資金が流入したのか、価格が上昇していますので、ほとぼりの冷めた(売買高の落ち着いた)ころに乗り換えたいと思います。
東証インフラ市場の構造的問題
日本経済新聞や東洋経済にインフラファンドの問題点を指摘する記事が出ています。
この記事で挙げられている問題は他のインフラファンドにも当てはまる可能性があり、今後も上場廃止が相次ぐかもしれません。
現状、インフラファンドは太陽光発電しか手掛けていませんが、今後は他のインフラにも投資対象を広げていかないと、市場が縮小してしまいます。
また、インフラファンドではなく、リニューアブル・ジャパン株式会社(9522)やCanadian Solar Inc (CSIQ) のような、再生可能エネルギーを手掛ける上場株式への投資も一考の余地があると思います。
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