安倍元総理大臣の銃撃事件について、報道を見聞きする限り、「宗教とカネの問題」が引き起こした事件だと思いました。
事件が参議院選挙の投開票日の二日前だったこともあり、最初は政治的思想犯かと思いました。
しかし、報道によると経緯は次の通り。
- 容疑者の母親が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)という新興宗教に入信。
- 容疑者の母親は全財産を教団に捧げて自己破産。
- 家計が困窮し、容疑者は進学を断念。人生をめちゃくちゃにされたと教団を恨む。
- 教祖が来日したら復讐しようと思ったが、当面来日の予定がなく、標的を教団の広告塔であった安倍氏に変更。
- 教祖は反共産主義の思想をもっており、安倍家は祖父の時代から教団と付き合いがあった。
- この教団は韓国発祥であり、日本が朝鮮半島を支配していたことを教祖は恨んでいた。
- そこで教祖は、日本人信者は(韓国より格下と位置づけ、)教団に多額の献金をしなければならないという教義を組み込んでいた。
- 収入の十分の一を献金するという教義があるが、ほかにも様々な理由を付けて信者に献金を要求していた。
こうしてみると、宗教への献金が多額すぎて、家計が崩壊したのが原因です。
「収入の十分の一」が妥当な水準なのかはわかりませんが、献金額を家計が傾かない程度にとどめる良識が教団にも信者にも求められると感じさせた事件でした。
(なお、総務省の家計調査によると、2021年の宗教に関連する支出*1は消費支出全体の約1%でした。)
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*1:信仰・祭祀費、祭具・墓石、婚礼関係費、葬儀関係費、他の冠婚葬祭費