
2010年代は両替所で外貨を手に入れるより、クレジットカードでの支払いのほうがおトクと言われてきました。両替所の手数料がクレカより高かったからです。しかし、2026年現在その常識が崩れつつあります。
目次
- クレジットカードのショッピングの海外手数料が上昇傾向
- クレジットカードのキャッシングのほうがショッピングより有利に
- 両替所のほうがクレカショッピングより安いことも
- デビットカードのほうがクレカショッピングより有利なことも
- 両替所は減ってきている
- まとめ
クレジットカードのショッピングの海外手数料が上昇傾向
楽天カードを一例にとると、2024年3月までは海外事務手数料が1.63%(AMEXは2.00%)でしたが、同年4月からは2.20%に上がりました*1。さらに、2025年3月からは3.63%に上昇しました*2。
この傾向は他社も同様で、クレディセゾン、ジャックスの手数料は2020年初時点では1.63%前後でしたが、2026年7月現在3.85%です。
クレジットカードのキャッシングのほうがショッピングより有利に
クレジットカードのキャッシング枠を使ってATMから現金をおろすことができます。2010年代はショッピングの手数料がキャッシングの手数料より安いことが多かったですが、2026年現在は逆転することが多くなりました。
下図はショッピングとキャッシングにおける実質的な手数料を利用額に対する率で表しています。

前提条件として、ショッピングの手数料率は利用額にかかわらず3.85%で固定、キャッシングはATM手数料(利用額1万円以下は110円、それを超えると220円)と金利(年利18%で、1か月分)を考慮しています。金利は利用日から口座振替日までの日数により変動しますが、1か月(約30.4日)と割り切っています。
また、キャッシングにおける海外の金融機関の手数料は考慮していません。これは基本的にクレジットカードの発行会社が負担しますが、たまに利用額に含める形で利用者の負担になることもあるようです。どちらの負担になるかは実際に使ってみないとわかりません。
さて、この図を見ると5,000円を下回るような少額なキャッシングをするくらいならショッピングのほうが有利ですが、5,000円以上ならキャッシングのほうが手数料が安いです。
ショッピングの手数料が1.63%だった時代は、高額な(17万円以上)買い物をする場合はキャッシング、それより少額な買い物はショッピングのほうがお得でした。
今はキャッシングで5,000円以上の現金を引き出して、現金払いしたほうがお得になります。
キャッシュレス決済の時代に逆行するようですが、今の手数料体系はまるで現金払いを推奨しているかのようです。
両替所のほうがクレカショッピングより安いことも
下図は両替所とクレジットカードショッピングとで手数料率を比較した結果です。

GPAという成田空港直営の両替所の為替レート*3を参照し、売買レートの差の半分を手数料とみなしました。例えば、1ドル165円、157円と表示されていれば、4円を手数料とみなします。
本稿執筆時点でGPAの手数料は米ドルが2.4%、ユーロが3.2%前後となり、クレカショッピング(3.85%)より安いです。
もっとも手数料率はその日の為替レートにより左右されます*4し、手数料体系は両替所によりまちまちですので、あくまで一例です。
デビットカードのほうがクレカショッピングより有利なことも
住信SBIネット銀行のデビットカードにおける海外事務手数料はショッピングでもATMでの現金引き出しでも2.50%です*5。
デビットカードショッピングの手数料はクレジットカードショッピング(3.85%)よりも安いです。
キャッシングについては、2.2万円以下ならデビットカードのほうが有利、それを超えるとクレジットカードのほうが有利となります。
デビットカードは即時決済ですが、クレジットカードは決済から口座振替までに1か月ほど猶予があります。デビットカードを使うと(クレジットカードを使うのと比べると)普通預金1か月分の利息を得られませんが、その利息は微々たるものです。
2026年7月現在、住信SBIネット銀行の円普通預金金利は0.3%(税引前、年利)ですので、1か月で0.02%分にすぎません。
両替所は減ってきている
キャッシュレス決済が進んだことなどによりみずほ銀行は外貨の両替所や両替機の営業をすべて終了しました*6。現金の手数料がついにクレカショッピングより安くなったとはいえ、外貨の入手自体が難しくなりつつあります。
日本も海外もコロナ禍をきっかけに、感染拡大防止の観点から現金での支払いが避けられるようになり、非接触の決済手段であるクレジットカードなどが随分と普及してきています。
まとめ
2010年代はクレジットカードショッピングの海外事務手数料は1.63%前後と安かったため、積極的に利用すべきお得な支払い手段でした。しかし、ここ一、二年の手数料の上昇により、むしろ割高な決済手段になってしまいました。
2026年7月現在、住信SBIネット銀行のデビットカードは海外事務手数料が安く、有力な選択肢です。クレジットカードキャッシング(5,000円以上)や両替所での現金入手もクレジットカードショッピングより割安になる傾向があります。
ブログランキングに参加しています。下のバナーを押して応援いただけるとありがたいです。(バナーを押すとブログランキングに飛びます。)
*3:本日の為替レート | 外貨両替|GREENPORT AGENCY Co.,ltd
*4:手数料は1ドルX円で固定していても、為替レートは日々変わるため、率でみた手数料も変動します。
*5:〔デビットカード〕海外で利用した際の手数料を教... | よくあるご質問TOP | d NEOBANK 住信SBIネット銀行