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インデックスファンド、米国ETFを中心に、日米の個別株にもちょこちょこ投資(サイコロ遊び)をしています。

温暖化対策の意味でもガソリンの税金は下げた方が良い

 

ガソリンの暫定税率を廃止すると、ガソリンの価格が下がる分、ガソリンの消費が増えたり、浮いたお金で別のものを買ったりするため、二酸化炭素(CO2)排出量が増えるという試算を国の研究所が発表しました。

www.yomiuri.co.jp

地球温暖化対策の基本は、化石燃料の価格を割高にし、再生可能エネルギー原子力発電の価格を割安にすることで、化石燃料の消費を減らそうとする政策です。そのため、暫定税率廃止は温暖化対策に逆行するのは間違いありません。

ただ、そもそもガソリンの税率が他のエネルギーの税率よりも割高なので、暫定税率を廃止しない理由として温暖化対策を挙げるのに違和感があります。

 

下図は同じエネルギー*1を得るのにどれくらいCO2を排出するかを表しています。

単位熱量あたりのCO2排出量

棒が短いLNG液化天然ガス)は少ないCO2排出量でエネルギーを取り出すことができます。ガソリンなどの液体燃料はまあまあCO2が出ます。石炭は液体燃料よりも多くCO2が出ます。発電時にロスが多いため、電気のCO2排出量は石炭よりも多いです。

 

下図は同じCO2排出量に対して税率がいくらかかっているかを表しています。

CO2排出量1kgあたりで換算した税率

税率はL(リットル)やkg(キログラム)、kWh(キロワット時)あたりで設定されていますが、これをCO2排出量1kgあたりに換算しています。

例えば、ガソリンは1Lあたり62.3円の税金がかかり、ガソリン1Lを燃やすと2.27kgのCO2が排出されます。62.3円/Lを2.27kg/Lで割って27.4円/kgとなります。

自動車用のガソリンや軽油のCO2排出量あたりに換算した税率は他のエネルギーより割高です。税制で温暖化対策をしようとするなら、電気や石炭に今よりも重い税率を課し、自動車用のガソリンや軽油の税率は今より軽くすべきです。

また、鉄鋼、コークス、セメント製造用の石炭には石油石炭税がかからないなど、様々な抜け穴があり、これもふさぐべきです。

 

参考

エネルギーの取引単位あたりの税率

図の税率に含まれるもの

電気(4.75円/kWh):再生可能エネルギー賦課金(2025年度3.98円/kWh)、電源開発促進税(0.375円/kWh)、賠償負担金相当額(東電管内 0.09円/kWh)、廃炉円滑化負担金相当額(東電管内 0.07円/kWh)、石油石炭税(推計)、核燃料税(推計)

石炭(1.37円/kg):石油石炭税

原油(2.80円/L):石油石炭税

自動車用軽油(34.9円/L):軽油引取税(本則税率15円/L+暫定税率17.1円/L)、石油石炭税2.8円/L(軽油の原料となる原油を輸入するときにかかります。)

自動車用ガソリン(62.26円/L):揮発油税地方揮発油税を含む。)本則税率28.7円/L+暫定税率25.1円/L、石油石炭税2.8円/L(ガソリンの原料となる原油を輸入するときにかかります。)、消費税

航空機燃料(17.04円/L):航空機燃料税(本則税率26円/L-暫定税率11円/L)、石油石炭税2.04円/L(ジェット燃料油の原料となる原油を輸入するときにかかります。)

自動車用LPG(21.3円/kg):石油ガス税(17.5円/kg)、石油石炭税(1.86円/kg 輸入品)、消費税

天然ガス(2.05円/kg):石油石炭税

 

参考資料

財務省「自動車関係諸税・エネルギー関係諸税に関する資料」

財務省「地球温暖化対策のための税に関する資料」

経済産業省「再生可能エネルギーのFIT制度・FIP制度における2025年度以降の買取価格等と2025年度の賦課金単価を設定します」

資源エネルギー庁「各一般送配電事業者の託送料金平均単価等」

資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」

国立環境研究所「日本国温室効果ガスインベントリ報告書 2025年」

石油連盟「石油に係る様々な税金」

電気事業連合会「電気事業と税金 2024」

新家義貴「延長され続ける“ガソリン暫定税率” 50年の攻防 十分に理解されていない『暫定税率』『旧暫定税率』『当分の間税率』『トリガー条項』などの様々な用語」

ウィリアム・ノードハウス「気候カジノ」

 

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*1:1 メガジュール (MJ) あたり。WikiPediaによると1 MJ の熱量で0 °C の氷を 3 kg 溶かすことができます。