dice play

インデックスファンド、米国ETFを中心に、日米の個別株にもちょこちょこ投資(サイコロ遊び)をしています。

高配当株指数投信はファクター投資の一種

 

最近、アメリカ株の高配当な銘柄に絞ったインデックスファンドが相次ぎ設定されています。今月(2023年1月)、「グローバルX S&P500配当貴族ETF」(2236)が東証に上場されました。昨日(1月27日)、eMAXIS新商品発表会と題して「eMAXIS S&P500クオリティ高配当インデックス」のお披露目会がありました。先週(1月21日)のMORNINGSTAR CONFERENCE 2023では「Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)」(2022年10月設定)が紹介されていました。

2021年まではハイテク株がイケイケで、NASDAQ100指数投信が続々と設定されていました。しかし、2022年にハイテク株が大きく下落し、現在は高配当株が再評価されているように見えます。元々高配当株投資は個人投資家に人気でしたが、今の地合いで一層人気が高まっているのではないかと思います。

高配当株指数投信はファクター投資のひとつであるという認識を持つことが重要だと思います。

 

ファクター投資

一定のルールに沿って銘柄をまとめると、時価総額加重平均指数より良いパフォーマンスを得られる場合があります。MSCIが提供している指数のファクトシートを見ると、MSCI FACTOR BOXの欄に6つのファクター(要因)が表示されています。

  • Value(割安銘柄)
  • Low size(小型銘柄)
  • Momentum(上昇銘柄)
  • Quality(優良銘柄)
  • Yield(高配当銘柄)
  • Low volatility(値動きの穏やかな銘柄)

これらのファクターに基づく指数も設定されています。S&PやFTSEなど他の指数算出会社も、分類の仕方や計算方法は違えど、ファクター別の株価指数を提供しています。

ファクター別のインデックスファンドやETFがずらっとそろって、個人投資家がその中から選べると理想的です。そうなれば、どのファクターがいいか自覚的に選ぶことができます。

 

S&P500クオリティ高配当指数

「eMAXIS S&P500クオリティ高配当インデックス」は「S&P500クオリティ高配当指数」という聞いたことのない指数をベンチマークとしています。
指数の説明を交付目論見書から引用します。

親指数(S&P500指数)の構成銘柄から、クオリティ・スコア*および配当利回りの基準からそれぞれ上位200位以内にランク付けされる銘柄を抽出し、原則として両方の基準を満たす銘柄を均等に組み入れます。
*S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLCでは、クオリティ・スコアを収益の創出、収益の質、および財務の健全性の組み合わせとして定義しています。

QualityファクターとYieldファクターを組み合わせた指数になっています。
Yieldファクターだけだと業績悪化による株価の低迷のせいで配当利回りが高くなっている銘柄も含まれてしまうため、Qualityファクターでそうした銘柄を除外していると考えられます。

S&P500指数はアメリカの大型株(時価総額の約7割程度)を対象としていますから、Low sizeファクターは捨てていることになります。

S&P500指数は時価総額加重ですが、S&P500クオリティ高配当指数は均等加重です。

 

米国上場ETFである「グローバルX 高配当・優良・米国株ETF」(QDIV)もS&P500クオリティ高配当指数をベンチマークとするファンドです。ティッカーのQDIVはQuality and DIVidendの略でしょうね。SBI証券で買えます。2018年7月設定です。

下図はQDIV(ローソク足)とSPY(S&P500 ETF、折れ線)のチャートです。SPYは2020年のコロナショック後すぐに立ち直り、大きく上昇しましたが、2022年は大きく下げました。QDIVはコロナショックからの立ち直りが遅かったものの、2022年の下げは比較的持ちこたえました。

QDIVとSPYの比較(分配金再投資価格)

 

高配当株指数投信は他にもいろいろな種類がありますので、近日中に取り上げるつもりです。

 

 

 

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