dice play

インデックスファンド、米国ETFを中心に、日米の個別株にもちょこちょこ投資(サイコロ遊び)をしています。

ビットコインは他の資産との相関が低い


ビットコインと全世界株式(ACWI)の相関係数を計算した結果、0.27となったことを以前の投稿で書きました。
dice.hatenadiary.jp

今回は、国内債券、海外国債、ゴールド、コモディティとの相関係数を計算してみます。

相関係数って何?という方は、こちらを参照してください。
www.stat.go.jp



ビットコインの主要な資産クラスとの相関係数

国内債券は「SMT 国内債券インデックス・オープン」、
海外国債(為替ヘッジなし)は「SMT グローバル債券インデックス・オープン」、
海外国債(為替ヘッジあり)は「SMT グローバル債券インデックス・オープン(為替ヘッジあり)」、
ゴールド(為替ヘッジなし)は「iシェアーズゴールドインデックス・ファンド(為替ヘッジなし)」、
ゴールド(為替ヘッジあり)は「ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)」、
コモディティは「SMTAM コモディティ・オープン」
の基準価額を使います。

以前の投稿と同様、2017年9月8日(金)(SSGA ACWIの設定日)から2022年3月25日(金)までの毎週金曜日(休場日の場合は前営業日)の基準価額を用い、ボラティリティ相関係数を計算しました。

結果は次の通りです。(画像をクリック(タップ)すると拡大します。)

主要な資産クラスの期待リターン、ボラティリティ相関係数

期待リターンはJ.P.モルガンの超長期市場予測2022年版(以下、LTCMA2022)を引用。
am.jpmorgan.com

国内債券の期待リターンは日本国債で代用。
LTCMA2022では為替ヘッジありのゴールドの期待リターンが掲載されていないため、筆者推計。*1
LTCMA2022にビットコインの期待リターンは掲載されていません。

以前の投稿で円建てビットコインの期待リターンを年率86%と仮定しましたが、確信を持てるほどきちんとした数字ではないため、表ではビットコインの期待リターンを「未知数」と書きました。


ビットコインと全世界株式の相関係数が0.27というのは結構低い値です。
私の主観だと、相関係数が0.7を超えるようだと相関が強いという認識です。
債券とビットコイン、ゴールド(為替ヘッジあり)とビットコイン相関係数は0.2未満であり、ほぼ無相関という結果になりました。


余談ですが、LTCMA2022では、ビットコインは他の資産との相関関係が時期により不安定なことから、ポートフォリオの分散効果をもたらさないだろうと指摘しています。



国内債券とビットコインの2資産を併せ持ちする場合、
リスク・パリティ戦略だと、ビットコインの組入比率は2%、国内債券は98%。
最小分散ポートフォリオだと、ビットコインの組入比率は0%、国内債券は100%。
ビットコインの期待リターンが8%でようやくビットコインの組入比率は1%になります。
ビットコインの期待リターンが7%以下だと、ビットコインを組み入れないのがシャープレシオ最大になります。)
全世界株式と比べて、ビットコインの組入比率はさらに下がる結果になりました。


各資産の期待リターンとボラティリティの散布図は以下の通り。
ビットコインボラティリティの高さが尋常じゃないです。

主要な資産クラスのボラティリティと期待リターン(円建て)

3資産以上のポートフォリオの組み方

私は3資産以上の相関係数を考慮したポートフォリオの組み方を知らないので、頭を抱えていました。
しかし、実はPortfolioVisualizerで簡単に分析できることがわかりました。
www.portfoliovisualizer.com

こちらのTicker symbolに^BTCと入れるとビットコイン価格が得られます。
今までExcelでゴリゴリ計算していた意味はいったい……。


<つづく>



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*1:LTCMA2022では米ドル建て資産を円換算すると、円高ドル安を予想しているので、1.7%期待リターンが下がりますが、為替ヘッジをかけると0.4%期待リターンがかさ上げされる(為替ヘッジコストが1.3%かかることを暗示している)という計算になっています。 よって、ゴールド(為替ヘッジあり)の期待リターンは円建ての期待リターン(1.3%)に為替ヘッジ分(0.4%)を上乗せて1.7%に設定。 なお、ゴールドのドル建て期待リターンは3.0%。